移動平均線のクロスでは勝ち続けられないをデータ化する

 株投資やらFXの手法として誰もが最初に見つけるであろう、「短期移動平均線と長期移動平均線のクロス」が本当に勝ち続けられる手法なのかをMT4でデータ化してみました。

真面目にデータ化したのは初めてなので、ちょっと期待はしたのですが、結果は予想通りといえば予想通りです。


環境:

  • XMデモ口座
  • MetaTrader4のEA

エントリー&イグジット条件:

  1. 短期移動平均線(5SMA)が中期移動平均線(20SMA)をゴールデンクロスしたら買い、デッドクロスなら売りをひたすら続ける
  2. ゴールデンクロスとデッドクロスで新規エントリーとドテン注文を入れる
  3. 注文は足が確定した後の移動平均線で判断
という簡単なものです。
説明不要かとは思いますが、売りでエントリーする場合は下記の通りです。赤が短期線、黄色が中期線です。足の確定時点なので、遅れているように見えるかと思います。調整すれば成績も良くなる気はしますが、意味があるかと言われると不明なのでやりません。
移動平均線のクロス例


その他条件:

  • 取引数量:0.01lot固定
  • 取引通貨:Gold
  • 時間足:5M,15M,1H


EAの作成方法は下記サイトを参考にさせていただきました。


5Mの結果(期間:2020.03.19 06:30 - 2021.05.19 16:54)

5M結果

15Mの結果(期間:2019.11.29 09:30 - 2021.05.19 17:14)

15M結果

1Hの結果(期間:2015.10.29 18:00 - 2021.05.19 17:59)

1H結果


まとめ

・5M, 15Mはきれいに右肩下がり。
・1Hはプラスになりましたが、これでトレードしたいかというとそんなことはないと思います。

ここまできれいに右肩下がりだと、「逆にトレードすれば大勝ちになるのでは!?」と欲のある人間は一度考えてしまうと思いますので、エントリー条件を逆にしてみた結果を載せます。ゴールデンクロスで売り、デッドクロスで買いです。
5Mの結果のみです(期間も同じ)。
5M逆張り結果

・・・。なぜこうなるのか。

確かに、最終残高は高くなっているのと、勝率は上がってます(28.71%→60.03%)が、どちらにせよ勝てない理由として考えられるのは、スプレットです。
単純な移動平均線のクロスだと、レンジでモミモミしている時にクロスしまくるので、エントリーが買い・売りどっちだろうがスプレットが効いてきて、残高を食いつぶしているのだと思います。
語るだけではあれなので、各エントリーでの損益をヒストグラムにしました。
順(青)はゴールデンクロスで買い、逆(赤)はその逆です。
見てわかるかと思いますが、-4~+4に集中して損益が決まっているのがわかります。
XMのGoldスプレットは約4pipsなので0.01lotで固定エントリーとしていることから、この損益帯に集中するのだと考えられます。
損益分布

データで見えると、手法の優位性が明らかですね。

使用コード(ご参考)

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